無数の穴
干潟は一見したところ何も住んでいないようですが、近づくと表面には無数の穴があります。実は泥の中には生きものがたくさんいます。
二枚貝
~写真はソトオリガイ~
干潟を掘ってみると、二枚貝が出てきます。みそ汁の具材としておなじみのヤマトシジミ、大きくて丸っぽい形のオキシジミ、半透明で薄い貝殻をもつソトオリガイなどが住んでいます。また、ヒモのように細長いゴカイやヒモムシも現れます。
アナジャコ
藤前干潟の代表的な住民はアナジャコでしょう。3メートルを超える巣穴を掘っていると言われる10センチほどの生きもので、お寿司のネタとしておなじみのシャコに似ていることから、「アナジャコ」という名前が付けられたようです。普段は穴の中に住んでいて、巣穴に流れ込むケイソウなどを食べています。
トビハゼ
川辺にはヨシ原があります。藤前干潟のヨシ原で観察できる代表的な生きものはトビハゼです。発達した胸ビレを使って干潟の上を這うことができるほか、その名のとおり、ピョンピョンとジャンプして移動することもできます。
タカノケフサイソガニ
干潟の石も観察してみましょう。石の表面にはフジツボの仲間やイシマキガイなどの巻貝がくっついています。石の下にはタカノケフサイソガニが隠れています。