干潟市民調査

専門家がいなくても実施可能な干潟の生きもの調査方法として日本国際湿地保全連合がまとめた調査方法をふまえ、2010年ころから毎年7月末から8月上旬に実施している調査です。干潟観察会の枠を使い市民参加で干潟にどんな生きものがいるのかを調べています。生息密度などは調べられませんが、干潟の生きものの傾向などを知ることができます。

夏休みの自由研究として参加する子どもたちもいます。

カワザンショウガイ
各地点で採集した調査試料

カワザンショウガイ調査

もともと堤防の補強工事の際にカワザンショウガイ類の生息地が大きく消滅したため、工事後のモニタリングを兼ねる形で開始しました。

干潟観察会の枠を使い広く公募して市民参加で実施している調査です。

カワザンショウガイ類はヨシ帯がある干潟の潮間帯の微妙な高低差で複数種が住みわけをしている為、どのあたりにどのような種類が分布しているのかも併せて調べています。

大きさ数ミリ程度の小さな巻貝の仲間、カワザンショウガイ類を対象に2010年から毎年12月に庄内川左岸河口部のヨシ帯のある干潟、通称「稲永ヨシ原」で実施している調査です。

識別には高度な能力が必要なため、参加者の皆さんには現地でコドラード調査でのサンプリングと室内での選別作業を中心に参加してもらい、選別された検体は専門家が識別分布や生息状況の分析を行います。

ヤマトカワゴカイの生殖群泳観察調査

汽水域の干潟に生息するヤマトカワゴカイの産卵遊泳を確認するため、毎年2月中旬から3月末にかけ、大潮から中潮に移行している時期の夜間に実施しています。

夜間調査のため、基本的に一般公募はなくスタッフ有志のみで実施。

ゴカイの生殖群泳のほかクラゲ類や稚魚などの灯火採集調査も併せて行っています。

ヤマトカワゴカイの産卵遊泳